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サブリース契約の問題点とは?デメリットについて把握しリスク回避しよう



マンション投資を検討したことがある人が必ずぶち当たる不安。
「空室になったらどうしよう」
この不安に歩み寄る悪魔の契約。
その名も「サブリース契約」

契約する段階と契約後の印象がこれほど違う契約も珍しいんじゃないかなと言うくらい、
契約した後のトラブルやデメリットが多い契約。

今回はその、悪魔の契約「サブリース契約」について解きほぐしていきますね。

目次

そもそもサブリース契約とは

サブリース契約とは
不動産会社がオーナーさんから物件を借り上げて、オーナーさんに家賃を保証し、
不動産会社がその物件を自由にできる。
という内容になっています。

オーナーさんは入居者がついてもつかなくても家賃の8割(ここの割合は契約によります)を保障されます。

これだけ聞いたら
「なんだ、めっちゃイイ契約じゃーん」って声が聞こえてきそうな気がします。
その方は不動産の管理や売買の場面に直面したことがないかもしれませんね。  

サブリース契約のデメリットを説明していきますね。

サブリース契約の問題点:物件の使用状況が開示されない

サブリース契約は不動産会社が物件を借り上げています。
不思議なことに借地借家法ではその後の使用状況の開示義務がないため
不動産屋さんがどんな風に使っているかを説明してくれないことが多いです。

例えば、
どんな入居者が住んでいるか、民泊で使っている、シェアハウスで使っているなど入居者情報を開示を求めても答えてくれないことが多いです。
さらには家賃がいくらで貸しているかも開示してくれません。

家賃が20万円で貸し出していてもオーナーさんに振り込まれる家賃は10万円。なんてこともできるわけです。
ここに金額の差が出ること自体は家賃を保証している保証料として捉えることもできるので、一概にイケないわけではありません。
問題は後述する売却時の価格への影響です。

サブリース契約の問題点:契約を解除できない

サブリース契約のトラブルはどちらかというと
売却や管理会社を切り替えたいというときに顕在化することが多いです。

管理会社を切り替えるためにはサブリース契約を解除しなければならないことが一般的です。
しかし、契約書上の解除要項に「違約金は家賃の6ヶ月分」となっていることが多いです。ひどいところは1年とか2年というところもあります。

オーナーさんが自分の持ち物をどのように管理するかを自由にできないのです。
オーナーさんが自力で解除するのはほぼ不可能なので弁護士を立てて交渉というのがほとんどです。
ここで粘ってくる不動産屋さんは悪質なケースも多いので(全部ではないですが)電話に出ないとか、連絡すると言って連絡してこない。メール等を無視するなどは結構普通にあります。
弁護士も手間がかかる割に成功報酬が少ないので、あまりやりたがらない。
半グレみたいな不動産屋さんの場合は対応するのも本当に大変ですから
端から見ていても本当に大変です。

かくゆう、私も保有している物件のサブリース契約の解除に弁護士と共闘したのに、先方が無視し続けたり、家賃を滞納してこられたりで本当に苦労しました。

サブリース契約の問題点:売却価格が下がる

先述のサブリース契約を解除できないことの真のデメリットは実はここにあります。
不動産の売却の際によく使われる指標に
”利回り”というものがあります。

利回り=(年間家賃収入/購入価格)✖100
となります。
仮に利回りが10%/年となると投下した資金を10年で回収できると言うことになります。
この利回りの高い・低いが物件の評価の一つになっています。
(利回りが高くても空室リスクが高いこともあるので、一概に高利回り=良物件というわけではありません。ここは奥が深いのでまた、紙面を改めて説明します)

サブリース契約の場合、この利回り計算に使われる家賃が入居者への貸し出し家賃ではなくて、オーナーさんに保証されている金額になります。
つまり、利回りが低くなってしまうのです。
仮に相場で20万円で実際に20万円で貸せるような物件でも、オーナーさんに保証されている金額が10万円なら利回り計算上は10万円が採用されます。
そうすると、利回りが半分になってしまうので、物件の評価も半分とされます。
そうすると、収益力の低い物件という判断をされるので、売却価格も下がってしまいます。

サブリース契約を解除できれば、こういう問題も起きないのですが、
サブリースの解除の困難さは先述したとおりです。

サブリース契約でよく発生する誤解

補足になりますが、サブリース契約でよく誤解されていることがあります。
「家賃が保証されている=修繕費も保証」
ではないと言うことです。
修繕費は別途オーナー負担になります。

まぁ、契約書よく読めって話ですが、
説明されていないケースも多いみたいですね。

まとめ

サブリース契約には
①物件の使用状況が開示されない
②サブリース契約を解除するのが困難
③売却価格を下げる

などの問題があります。
これへの対応策ですが、
①サブリース契約の物件は購入を控える
②サブリース契約を提案されても断る
になります。

こう言うと、
「でも、空室が怖い」という声が聞こえてくるかもしれません。
そもそも、投資なのですから空室が怖いのでしたら、
不動産投資はしない方がいいです。
(エリアや部屋の状態などによっては空室リスクを低くすることはできますが、決してゼロにはできません)

投資にはリスクはつきもの。
リターンとはリスクと等価交換で得るものです。
その点をよく意識して、投資判断をしてくださいね。


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