一定期間、保険金の請求がなかった場合、保険会社からお祝い金がもらえるというお祝い金付き医療保険。
お祝金が貰えるからお得に見えるそうです。
果たして、このお祝い金付き医療保険は本当にお得なのか!!
今回はそこのところを解きほぐしていきます。
目次
- ○ 祝金付き医療保険とは?
- ○ お祝い金がでる保険とは?
- ・学資保険
- ・医療保険
- ○ 祝い金付医療保険のメリット
- ・お祝い金がもらえる
- ・積立で貯蓄ができる
- ○ 祝金付き医療保険のデメリット
- ・保険料が通常より高めに設定されていることが多い
- ・途中で見直すのが難しい
- ・保険を一度でも使うと祝い金がもらえないことがある
- ○ 祝金付き医療保険は本当にお得なの?
- ○ まとめ
祝金付き医療保険とは?
先にも記したとおり、
祝金付き医療保険とは、
一定期間、保険金の請求がなかった場合に
保険会社から給付金が受け取れるというものです。
一般の医療保険というのは、
基本的には掛捨保険と言われるもので、
保険料は解約しても戻ってこないものがほとんどです。
(積立型医療保険もあるにはありますが、ほとんどお目にかかることがないほど少数です)
なぜ、こういった祝金付き医療保険というものが存在するのでしょうか。
お祝い金がでる保険とは?
祝い金が出る保険は、通常の保険と同じようにリスクのに対して保障を確保する一方で、
特別なボーナスや祝い金を契約者に支払う形の保険です。
この祝い金は契約者が保険契約の期間中に特定の条件を満たしたり、
予防的な健康ケアに積極的に取り組んだりすることで支給されるものです。
学資保険
学資保険の場合は
小学校に入学したタイミングや
中学、高校、大学などに進学するタイミングなどで
祝い金や進学費用が支払われるというものがあります。
これらも広い意味では祝い金のように機能しますね。
医療保険
祝い金付医療保険は、通常の医療保険と同じように健康ケアの費用をカバーする一方で、
特別なボーナスや祝い金を提供する保険の種類です。
これは、保険契約者が一定期間内に健康的な生活を維持し、
特定の条件を満たすことで支給されるものです。
祝い金付医療保険のメリット
お祝い金がもらえる
祝い金付き医療保険は、保険料の一部が祝い金として支払われます。
契約者は健康的な生活をすることで追加の祝い金を受けることができます。
単純に金銭的にありがたい(嬉しい)ということの他にも
これは、健康に対するインセンティブを提供することで、
保険契約者が健康な生活を送ろうと思うきっかけにもなりますね。
積立で貯蓄ができる
祝い金付保険は健康であれば定期的にお金を受け取ることができます。
この祝い金を積み立てておいて貯蓄を増やすというのも良いアイデアかもしれませんね。
また、祝い金付き医療保険は、長期的なお金の計画において
健康に関するコストとメリットを考えるきっかけにもなります。
保険契約者は将来の医療費を見越して資産を守り、同時に健康を促進できます。
長期的にみると健康である方がお仕事も頑張れるので、まわりまわって貯蓄を増やせるかもしれませんし、
祝い金つき保険がそのきっかけになるかもしれませんね。
祝金付き医療保険のデメリット
保険料が通常より高めに設定されていることが多い
祝い金付き医療保険は、通常の医療保険よりも高い保険料がかかることがあります。これは、祝い金を支払うための資金を確保するためです。高い保険料は、契約者にとって経済的な負担を増加させる可能性があります。
途中で見直すのが難しい
例えば、お客さんが医療保険を見直そうとしたとします。
基本的に、医療保険を見直す場面では一定の確率でそれまで契約していた会社とは別の保険会社の商品に乗り換える可能性があります。
そうなると、それまでの保険会社としては、自社に入ってくる保険料が失われることを意味します。
もし他にいい医療保険や自分にあった医療保険が会った場合、
解約しても払戻金(解約返戻金)がなければ、加入者は迷わず保険を解約します。
それはそうです。
同じ保険料を払うのなら、自分に合わないものよりも合うものに保険料を払いたいですよね。
それに、新しく入る保険も若ければ若いほど保険料は安いのですから。
もし、医療保険に祝金が付いていたらどうなるでしょう。
たとえば、加入者が医療保険を見直すとき
あと1年まてば、祝金を貰えるという状況ならどうでしょうか。
「あと1年まてば、お祝金が貰えるというのなら、解約するのを1年待とう」
という心理状態になります(保険会社はコレを狙っています)
祝金なしなら、すぐに解約されていたものも
祝金があることによって解約を思いとどまらせることができるというわけです。
そして、めでたく1年後に祝金を受け取ったら、
加入者も嬉しくなって
「この保険のままで良いかな」って思うようになるかもしれません。
こうなると、保険会社は大喜び。思うがままですね。
ここまで読んでいて、
「祝金もらったんだから自分に合う保険に切り替えればいいじゃん」って思うかもしれません。
しかし、だいたい、祝金を目的に医療保険に入ったり、継続するような人は
その医療保険の内容が自分に合うかどうかは余り考えていなかったりします。
だから、1年も経つとその保険が自分に必要かどうか、適合しているかどうかなどはもうすっかり忘れています。
さらに、切替を勧めていた保険屋さんも一度見直しを断られたお客さんに
「祝金を受け取ったらもう一度、見直しを提案しに行こう」とはならないわけです。
とにかく、日々契約を取りに行ったり、見込み客を探すのに必死で、
一人の人の後追いにはそれほど関心を払いません。
そんな、加入者と保険屋さんのお互い様な理由で
一度、祝金を受け取るとその後の継続年数まで延びるという算段になっているのです。
保険を一度でも使うと祝い金がもらえないことがある
祝い金をもらうためには、一定の条件と要件を満たす必要があります。
これらの条件は保険会社によって異なり、
特定の予防医療サービスの受診、
特定の健康指標の達成、
あるいは一定の期間内に事故や疾患による保険金請求がないことなどが含まれます。
これらの条件を達成することが難しい場合、祝い金を受け取ることが難しくなります。
祝金付き医療保険は本当にお得なの?
さて、そんな保険会社の思惑盛り盛りな
祝金付き医療保険は果たして本当にお得なのか。
結論から言えば、
「お得ではない」です。
考えてみてください。
保険会社は別に皆さんに
「少しでも還元したい」
とか
「健康だったことをお祝いしたい」
と思っているわけではありません。
先述したとおり、保険会社は
「加入期間を少しでも引き延ばしたい」です。
祝金付き医療保険は
通常の医療保険の保険料に更に祝金分の保険料がのっかっています。
つまり、加入者は保険契約期間を延ばすためのプラスαの保険料まで支払っているわけです。
これでは自分の足を食べるタコと変わらないですね。
基本的に保険になにかの特典がついている場合は純粋な保険のみの保険料に加えて
その特典分の保険料がプラスされています。
(保険会社も別に慈善事業でやっているわけではありませんからね)
まとめ
祝金付き医療保険には2つのデメリットがあります。
①適切なタイミングでの切替を妨げる
②保険料が高い
どちらも、先述したとおりですね。
皆さんは、今後医療保険に加入する際は、
祝金付き医療保険は避けることをおすすめします。
その方が、経済的にもお得ですし、
適切な保険(保障)の保有がしやすくなりますからね。
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