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生命保険を税金対策としての活用は効果的?FPが仕組みをわかりやすく説明してみた

 



誰にとっても、削減したいもの

”税金”

税金を減らせますよ

と言われれば、誰だって飛びつきたくなりますよね。

実は、保険の販売員さんも”税金減らせますよ”ということは言います。

今回はそんな、”税金減らせますよ”という言葉に

飛びついてよいのか、悪いのかをお話します。

目次

生命保険料控除とは

毎年、年末が近くなると会社勤めの方たちは
会社から「年末調整」の書類を渡されるはずです。
かくゆう、私も毎年、妹から書き方を教えてくれと頼まれます。

ここで入力するものは何かと言うと、
その年に支払った生命保険がどういったものだったかを記載しているのです。
それによって、何が起こるかというと。
支払った保険料の一部が税金から戻されるというものです。

制度詳細については別で紙面を割きますが。
まずは保険料の一部が戻ってくると理解していれば大丈夫です。

保険料控除を使うとこれだけの効果がある

生命保険料控除を使うと
年間保険料が8万円を超えると最大4万円が所得控除になります。
あくまで、所得控除なので、税金が4万円少なくなるわけではありません。
4万円、所得が少なくなるというだけです。

仮に以下の仮定で保険料を支払い、税金を負担している方の場合どうなるか
・年間保険料が8万円をこえて、4万円の所得控除が受けられる場合
・所得税10%、住民税10%の税金を支払っている方
4万円×20%=8,000円
の税金が少なくなるということです。

ちなみ、保険料が8万円以下の場合の計算方法は以下に
国税庁のHPをご参照ください。

保険料控除と保険料の支払額を通算するとこうなる

年間の保険料が8万円支払って
そこから、4,000円戻ってくるというのは
悪くない話ですよね。
実質負担が少なくなりますね。

ここがミソです。
これは”節税”ではないのです。

・支出は8万円
・戻ってくる税金は4,000円
通算すると−8万円+4,000円=−76,000円です。

つまり、出費のほうが多いのです。

一部の保険屋さんは
「保険で節税できるって知っていましたか!!」
「保険料控除の枠が三種類あるので、使い切りましょう」
みたいな営業トークを繰り広げることがあります。

実際は出費のほうが多いので、節税ではありません。
同じことの繰り返しになりますが、あくまで
保険料の一部が戻ってくるだけなので、
”少しお得に保険に入れた”だけです。

そこには注意が必要です。

正しい保険料控除との向き合い方

ここまで、つらつらと書き連ねてきましたが。
決して、生命保険の存在を否定するわけでも、
保険料控除を利用することを否定しているわけではありません。
使えるものなら上手に使ったほうがイイです。

ただ、保険料控除を目的にして保険に加入するのはナンセンスだと言うことです。
まずは、
◯その保障が本当にあなたに必要か
が何より大切です。

その保険が本当にあなたに必要かどうかの見極め方法については
『社会保障制度と生命保険』という記事がありますので。
是非、そちらをご覧になってください。

本当に必要な保障に対して、
適切な保険料を支払って、
それが保険料控除によって、少しお得になる。
という向き合い方が適切です。

間違っても、保険料控除を受けるために
必要ない保険に加入したり、
必要以上の保険料を支払うのはやめましょう。

ナンセンスです。

まとめ

保険料控除というのは
あくまで、支払った保険料の一部が
年末調整・確定申告の際に戻ってくる(調整される)
というものです。

決して、節税ではありません。
あくまで、ちょっと保険がお得に入れたくらいのものです。

そのことを、忘れずに。
保険料控除はあくまでおまけとして。
きちんと、ご自身に必要な保障の確保するという王道を歩んで
御自身のお金と、これまでの時間を大切にしてくださいね。


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