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福利効果とは?効果を得る為の方法から考え方まで徹底解説

 

資産運用をする上で、絶対に活用しなければいけないもの。
”複利効果”
これを上手に活用すると
資産形成の考え方と手法が根本的に変わってきます。
今回は複利を活用すると資産形成がどんな風に変わっていくかをお話します。

目次

複利とは

「複利」とは、「残高(元本と)に対して利息がついていくこと」をいいます。
「単利」とは、「元本にのみ利息がつくこと」をいいます。

定義だけだと違いも凄さも伝わらないですね。
具体的なシミュレーションで比較すると
元本100万円で年利5%、運用期間10年でシュミレーションをしてみましょう。
10年で運用した場合、
 単利だと元本と利息の合計金額は、500,000円
 複利だと元本と利息の合計金額は、651,391円です。
同じ元本、金利、運用期間だったとしても、
その利息の合計額は、約15万円の差がつきます。

この単利と複利の利息の差額は、投資期間が長くなればなるほど大きくなっていきます。
結果として同じ10年間の運用であっても、単利と複利ではお金の増え方が大きく変わってくるのです。

取崩すときの複利の効果

実は複利の効果というのは積み立てたり、
増やしたりするとき以外にも効果を発揮することがあります。

それは、積み立てたお金を取崩すときです。
一つ老後をイメージしてみましょう。
もし、
3,500万円を毎月20万円づつ取り崩していくと考えましょう。
もし、3,500万円を運用せず毎月20万円引き出した場合は
何ヶ月でお金がなくなるでしょうか?
3,500万円÷20万円=175ヶ月(14年6ヶ月)です。

これがもし、
3,500万円を毎月20万円づつ取り崩しますが、
取り崩されていない金額を毎年7%で運用したらどうなるでしょうか。

なんと、毎月20万円づつ取り崩しても
30年後の残高が3,254万円
60年後の残高が1,380万円
つまり元本の減少ペースが極めて遅くなります。
30年というレベルであれば、ほとんど元本が減っていないということになります。

資産運用の目標設定に落とし込むと

これを具体的な資産形成の目標に落とし込むとどうなるでしょうか。
老後に準備する必要資金が月額20万円だったとします。
65歳定年で、定年後30年間の生活資金を準備するとしましょう。



複利を味方につけなかった場合(利息無しで準備した場合)

必要な準備資金=20万円×12ヶ月×30年
       =7,200万円
この7200万円を35歳から30年かけて金利0%で準備するとしましょう。
必要な積立額=7,200万円÷30年÷12ヶ月
      =月額20万円となります。

老後の生活資金の準備って大変ですよね。

複利を味方につけて運用した場合

もしこれを複利の効果を使うとどうなるか。
まず先述の例を用いれば、
取崩す際に年利7%で運用して毎月20万円取崩す場合は
3,500万円あれば120歳までお金が底をつくことはありません。

では、3,500万円を35歳から30年かけて10%で運用していって準備する場合
毎月いくらづつ積み立てていくのが良いのでしょうか?

答えは17,000円です。
単位間違えていないですよ。
1万7千円です。

これなら、毎月拠出するの充分可能ではないでしょうか。
仮に10%が厳しくても毎月5万円を毎年4%で複利運用しても3,400万円には到達します。
(取崩す際の利回りを考えるともう少し準備は必要ですが)

実現するのに大切なこと

ここまでお話すると、
”そんな利回りのものものあるわけないじゃないか!!”
という声が聞こえてきそうです。
”確実に増える”とか
”額面割れしない”というような商品を選ぶと年利3%の複利運用すらも難しいのが実情です。

しかし、きちんとリスクを飲み込んで、
目先の目減りに一喜一憂せずに、運用するスタンスを持てるのであれば
年間7%の運用利回りというものも充分選択可能です。

当然、投資なので、毎年必ず〇〇%増えますというものはありません。
10年、20年と振り返ったときに
均すと一年間に〇〇%づつ複利で増えていたというふうな感じで見るしかないので。
そういう目線は必要になってきます。

しかし、毎年利回りなし(もしくはそれに近い極めて低い利回り)で
毎月20万円積み立てるよりも
複利を味方にして年間10%の成長を見せる投資商品を見出すほうがよほど、
老後資産の準備には現実的ではないでしょか。

注意点

ここまでお話すると利回りが通常の感覚とかけ離れすぎてピンとこなかったり、
下手すると詐欺のように聞こえてくるかもしれません。

実際に高利回りを謳う投資詐欺というものも世の中にはたくさん出回っています。
かくゆう、私もそういう投資詐欺に出会ったこともありますし。
そういうののために損失を被ったことがあります。

そういう痛い経験と
自分で会社を運営し事業を営み
かつ、自分で投資をするものとしての
実現可能な利回り感覚というのもあります。

そこから考えて、
積立運用では年利10〜13%くらいが上限として現実的なラインかなと思います。
それ以上を目指すのであれば短期投資などを交えて
機動的にお金を動かすことが必要になってきます。

利回りは上を目指せば目指すほどリスクが上がっていくのが一般的です。
投資詐欺に巻き込まれないようにするためにも
・出自がしっかりしたもの
・格付け会社が格付けしたもの
などを探すようにしてみてください。


投資詐欺やその特徴に関しては
機会があればまた記事にしてみようかと思います。

まとめ

複利は味方にすると非常に強力な仕組みです。
複利をきちんと利用すれば、
通常では不可能と思えるような目標も
充分手の届くレベルまで近づいてきます。

是非、少しづつでもいいので、
確定拠出年金・iDeCoなどからで構わないので
投資にチャレンジして、複利の効果を味方につける第一歩を踏み出してください。


当ファイナンシャルプランナー事務所は東京都を中心に法人・個人関わらず、あらゆる”お金の問題”の解決を専門としております。
具体的なお悩みをお持ちの方は是非一度、お問い合わせ下さい。

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