投資用不動産のローンの借換ー月々の収支が悪い投資用不動産で困ったときの対処法ー
終始改善のための方策としての繰り上げ返済についてお話しました。
今回は繰り上げ返済と双璧をなす
”ローンの借換”
について説明します。
目次
- ○ 借換とは
- ○ 借換で得られる効果とは
- ○ 借換が有効な場面
- ・①金利が借換以前よりも○○%以上低い
- ・②当初〇〇年以内に行う
- ・③借換後もできるだけ長期の返済期間を設定する
- ○ 借換の注意点
- ○ まとめ
借換とは
ローンの借換えとは
読んで字の如く
物件を購入するためのローンを
銀行から借り直すことです。
なんのためにするかというとローンの返済金額を調整するためです。
借り換えることによって、
それ以前より金利面で有利な条件で借換ができれば
金利負担が少なくなり、
トータルでの支払い額が少なくなるというものです。
借換で得られる効果とは
借換の際は
借換時点の段階の残債金額分を借り入れるというものです。
そのため、
物件購入時点に比べて借入額が少なくなります。
35年などの期間で借り入れすることができる
などの要件が揃えば、月々の支払額を減らすことも可能になります。
また、借換前よりも有利な金利条件で
借換ができれば、
支払総額も目に見えて減らすことも可能となります。
借換が有効な場面
いい事だらけのように思える借換もいくつか条件があります。
①金利が借換以前よりも○○%以上低い
②当初〇〇年以内に行う
③借換後もできるだけ長期の返済期間を設定する
①金利が借換以前よりも○○%以上低い
そもそも、金利が下がらないと
借換の意義も半減してしまいます。
金利の削減効果は
一般的に〇〇%以上下がった場合からと言われています。
金融機関に相談して、
それだけの有利な金利が提示されないようでしたら
借換のための費用負担が意味を成さないので
再度検討する必要があるでしょう。
②当初〇〇年以内に行う
一般的な投資用不動産のローンの返済は
「元利均等法」が採用されているケースが多いです。
その場足、借り入れ当初は後半に比べて
金利負担が大きくなります。
借換のメリットというのは
この、金利負担が大きい当初時期に
低い金利に変更することで効果を発揮します。
ローンの返済が後半になると
金利の支払いも一段落して、
元本を減らしにかかっている時期でもあります。
繰り上げ返済をするのならば早めの時期が良いでしょう。
③借換後もできるだけ長期の返済期間を設定する
月々の収支を改善するという目的で考えるならば
ローンの返済期間はできるだけ長くすることが望ましいです。
もし、金利面で有利に借り換えができても、
返済期間を極端に短くしたり、
購入時期から含めて35年で返済が終わる
ようにすると、
月々の返済金額が大きくなり、
月々の収支の改善につながらない(つながっても少額)
ということにもなってしまいます。
不動産購入における借り入れというのは79歳時点で返済が完了している必要があります。
そこから考えても44歳までに借換を行うのが望ましいでしょう。
借換の注意点
ローンの借換えには
金融機関への手数料等の費用がかかります。
いくら、月々の収支が改善されても
トータルでかけた手数料を回収できなければ
意味がありません。
費用も含めて、
メリットが有るかきちんと試算した上で
借換を行うか判断することをお薦めします。
まとめ
ローンの借換えは
・借入額と期間の再設定
・金利の条件を有利にする
により
月々の支払いやトータル返済額の減少
などを実現するための手段になります。
他の投資判断と同じく、
無条件で良い状況が生まれるわけではなく、
考慮すべき箇所がいくつもあります。
きちんと試算した上で、最適な判断をしてください。
もし、こちらの記事で記載したような試算をご自身でするのが難しいようでしたら、
ファイナンシャル・プランナーに試算をお願いしても良いでしょう。
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