投資や運用で必須のツール”目標金額”の必要性と決め方
投資や運用と無縁でいられる人というのは少ないのではないでしょうか。
そして、投資や運用する人たちは
例外なく、資産が増えてくれることを祈っているでしょう。
そのために
何に投資しようか
いつ買おうか、いつ売ろうか
社会情勢は、ニュースは
政治家の発言は
と
あらゆるものに一喜一憂しています。
しかし、その反面
いちばん大切なモノを忘れてしまっているように見えます。
それは”目標金額”
今回はその”目標金額”がいかに大切で
それをどのように算出するのが良いかについて解説します。
目次
- ○ なぜ”目標金額”が必要か
- ○ ”目標金額”がないとどうなるか
- ・①その場の相場の動きに一喜一憂する
- ・②ちょっと耳障りの良い話を聞くとそれに靡く
- ○ ”目標金額”はどのように設定するか
- ○ ”目標金額”はどのように使うか
- ○ まとめ
なぜ”目標金額”が必要か
Twitterなどで、投資を勉強中というアカウントを見ていると
「10年後までに1,000万円目標!!」みたいな自己紹介をよく目にします。
これだけ見ると、目標がきちんと設定されているように見えますよね。
FP(ファイナンシャル・プランナー)として実務をしている中で
お客さんの投資の相談にのるときにも目標金額を聞かされることがあります。
ただ、その目標が
きちんとした根拠から算出され、
投資行動につながっている人はあまり見たことがないですね。
”目標金額”が必要なのもそこです。
投資金額の設定や投資商品の選定などの
投資行動に根拠をもたせ、
うまく行かなったときの反省点を見出すために
必要になってくるから大切なのです。
”目標金額”がないとどうなるか
目標金額を決めずに投資をするというのは
目的地を定めずに船を出すと同じくらい無謀ですね。
目標金額が決まっていない人によくあるパターンは
大きく分けて2つ
①その場の相場の動きに一喜一憂する
②ちょっと耳障りの良い話を聞くとそれに靡く
心当たりがあるのではないでしょうか?
①その場の相場の動きに一喜一憂する
目標がきちんと決まっていれば、
本来は相場の動きに一喜一憂することは少なくなります。
例えば、20年後に1億円作る
というのであれば、
別に、今日明日の相場が大きく値崩れしても
慌てずに済むのです。
しかし、なんとなく投資をしていたり、
20年という期間を設定していても、根拠がなかったりすると
目先の相場の下落に驚いて
損切りしてしまうのです。
(だいたいその時は底値です笑)
根拠を持って20年という数値を根拠を持って設定していると
今がどういう場面なのかを冷静に捉えられて
あまり動じなくなるのです。
②ちょっと耳障りの良い話を聞くとそれに靡く
これは積立商品に定額積立している方によく見受けられますね。
例えば、生命保険の積立をしているとしましょう。
これは私が実際に見た30代の看護師さんのお話です。
積立型の生命保険で積立をしていました。
(積立生命保険の是非に関してはココではおいておきます)
ある日、別のイケメンの生命保険の営業マンに知り合って
もっとウチの会社の積立保険のほうが利回り良いよと言われて
今ある契約を解約して、そのイケメンの生命保険の商品に切り替えたのです。
そもそも、解約した生命保険も100万円以上積み立てていて
解約返戻金(解約したときの払戻金)は20%を切っていました。
普通に考えて???な話です。
根拠なく、なんとなく投資をしているとこんな事が起こるのです。
自分がなんのために、それをやり、
そのためには幾らの利回りが必要で、
それを何年継続する必要があるかを
きちんと検討している人はこういうことはしないのです。
どんなにスイッチ先のものの利回りが良くても、
所詮、生命保険間のスイッチでは損切り額を回収できるほどの
利回りは期待できません。
おそらく、この看護師さんは
そのへんのこと何も考えなくて
”良いよ”と言われてそれをそのまま受け取ったのでしょうね。
営業マンというのは基本的には自分の利益最優先です。
(悲しいかな、生命保険というのは売る人云々以前にそういうものです)
”目標金額”はどのように設定するか
目標額の根拠というのは
実は投資の外にあります。
実生活の中で自分が考える目標を
お金の裏付けをつけるために設定するのです。
そうでないと、頑張れないのです。
人って、なんとなくの目標では辛いときに投げ出してしまうのです。
それは投資も仕事も同じですね。
一番わかり易いのが老後の生活資金です
(そもそも、老後というものを人生に設定するのが良いのかどうかはココではおいておきます)
例えば
老後に月々30万円の水準の生活をしたい。
定年退職は65歳で100歳まで生きたい。
となると、いくら必要か?
必要額=30万円/月×12ヶ月×35年
=1億2600万円
となります。
この1億2600万円が
根拠ある、目標設定額になります。
”目標金額”はどのように使うか
さて、先程の例えで述べた
1億2600万円
これをどのように投資行動に落とし込んでいくか。
1億2600万円を用意するのに30年だったとします。
(先程の例からすると現在、35歳ということになりますね)
現在、月々投資に拠出できる金額が7万円だったとします。
もし、
月々7万円を30年積み立て続けたら、
合計2500万円となります。
これでは到底、目標金額には到達しないですね。
では何%の利回りがあれば、7万円の積立で1億2600万円に到達するのかな?
と考えるのです。
答えは9%です。
月々7万円の積立が9%複利で増えていくと
1億2600万円に到達します。
つまり、年平均9%の利回りを基準に金融商品を見つけるなり
自分で運用するなりする必要があるということです。
(実際は物価上昇まで織り込まなければいけないのですが、
ココではあくまで例えなので、割愛します)
まとめ
上記の話で
年平均9%の実現は簡単なものではないでしょう。
それで良いのです。
そこから、
・目標を見直したり、
・そもそもの老後というものの考え方を変えたり
・積立額を増やしたり、
・積立額を増やすために収入を増やすために仕事の仕方を見直したりなど
このように思考がスタートすることがとにかく大切なのです。
その試行錯誤の先に途中で諦めることのない
確固たる目的意識とそれに紐づく
”目標”
が見つかるはずです。
是非、みなさんも
今一度、ご自身の
”目標”
と向き合ってください。
それが、必ずあなたの人生に指針を与えてくれるはずです。
当ファイナンシャルプランナー事務所は東京都を中心に法人・個人関わらず、あらゆる”お金の問題”の解決を専門としております。
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