住宅ローン減税を上手な使い方
”住宅ローン減税”
(正式名称は住宅借入金等特別控除)
制度としてはよく知られていますし、
受け取るのもそれほど難しくはないのですが
有効に活用できている人は少なく見えます。
今回は住宅ローン減税をより的確に
そして、お得に利用する方法について説明します。
目次
住宅ローン減税とは
住宅ローン減税は住宅を購入する際に
金融機関から借り入れをおこして購入した場合に
その年の12月31日段階の残債の1%が
収めた税金から10年間に渡って戻ってくるというものですね
(2021年現在)
制度の詳細については割愛しますが。
国としては住宅購入を後押しし、
住宅以外の関連、周辺の購買意欲と経済効果を生み出そうとしている仕組みですね。
住宅購入後におこる事象
この住宅ローン減税に関して受け取っていない人はほぼいないでしょう。
ただ、
その戻ってきたお金を、
そのまま使ってしまっていたり
あやふやな間になくなってしまったという方も結構いるようです。
(というか、実務をしていると目に付きます)
これは勿体ないというか、
ちょっと危険な気がします。
マイホームはというのは自分で買ったもの
つまり自分の資産です。
管理も、修繕も自己責任とご自身の裁量で行う必要があります。
エアコンが壊れても、水回りが壊れても、鍵が壊れても
すべてご自身で修繕の手配と金銭の負担をする必要があります。
(自分の持ち物なのですから当然ですね)
そして、家というのは
買ったらそのまま、ずっと手入れなく住めるというものでも有りません。
必ず、ガタが来ます。
大体、10〜15年目くらいには色々と修繕が必要になってきます。
私の実家も
やれ、
水回りから水漏れだ
鍵の調子が悪いだの
お風呂浴槽の側面が壊れただの
色々と修繕していました。
どれもちょうど15年目くらいからでした。
ついでに、家電もそろそろ壊れだします。
賃貸だとオーナーさんが金銭も含めて直してくれますが
(家電は別です)
マイホームではそうはいきません。
そして、そういう修理のためにわざわざ別枠で貯金する人もあまりいません。
貯金はする人、しない人、その額に差があります。
そういう修繕費を何も問題なくだせる人は問題ないのですが。
そうでない人たちはきちんと金銭的な準備をしておく必要があります。
住宅ローン減税のより有効な使い方
ということで、
住宅ローン減税で戻ってきたお金は
きちんと、10〜15年後の修繕費のために除けておきましょう。
当り前のことのように聞こえるかもしれませんが、
これが意外とできないんです。
できれば、戻ってきたお金は別口座に除けておく
などして、物理的に生活資金や口座から隔絶する必要があります。
おすすめは積立投資などに振り分けるのが良いでしょう。
口座やクレジットカードから自動的に引き去られます。
さらに、10〜15年後というのは物価上昇により
資材価格が上昇している可能性もあります。
家の修繕に係るものはもれなく、
資材価格の上昇をダイレクトにかつ真っ先に受けるものばかりです。
きちんとインフレに対応できるように増える資産に振り分けておくというのは
有効な(というか必須な)手法になります。
住宅ローン減税を有効活用する上での注意点
住宅ローン減税で戻ってきたお金を
金融資産に振り分けるのは大切なことですが、
当然のように注意点があります。
住宅の修繕というのは10〜15年後くらいに発生することが多い関係上
あまり、長期性すぎたり、
流動性が低すぎる投資商品は向かないということです。
不動産や美術品などは向かないですね。
また、価格変動が激しすぎるもの(仮想通貨など)も向かないです。
生命保険で積み立てるものも積立期間はどんなに長くても10年です。
(積立保険を利用することの是非は別にして)
きちんと、10〜15年後くらいには現金化できるもので
かつ、物価上昇率分くらいの利回りは確保できる物を探してください。
まとめ
マイホームを買う人の殆どの方が活用している
住宅ローン減税ですが。
将来に発生する可能性が高い
家の修繕のためにきちんと避けて
かつ、物価上昇にも対応できるような振り分けをしておくことが大切になります。
資産の防衛というのは、
言うのは簡単なようなことを
きちんと継続して実行していくことが大切になります。
もし、ご自身でそのあたりのコントロールが難しいようでしたら、
ファイナンシャル・プランナーを利用して
コントロールを手伝ってもらうのも良い選択肢でしょう。
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