誰もが一度は考える
”夢のマイホーム”
”家賃を払うくらいならマイホーム!”
みたいな意見はよく聞きます。
しかし、不動産屋さんも、先輩も親も
気がついていない、
本当のリスクを考えて、購入している人は殆どいません。
今回は、マイホームの真のリスクについて説明します。
目次
- ○ 一般的なマイホーム購入のメリット/デメリット
- ・資産として運用可能
- ・住宅ローン控除がうけられる
- ・社会的信用が得られる
- ○ マイホーム購入するデメリット
- ・住宅ローンの返済に困る
- ・急な転勤への対応
- ・家族構成の変化に対応しづらい
- ○ マイホーム購入時で失敗しないための注意点
- ○ 迷っている人は専門家に相談するのも大切!
一般的なマイホーム購入のメリット/デメリット
マイホームを購入するからには皆さん、
メリットに目が行きがちですが
実際には資産である以上、
リスクもあります。
マイホームのメリットとデメリットを見ていきましょう。
資産として運用可能
マイホームのメリット
それは、”資産になる”ですね。
賃貸住宅に住んでいると、
家賃は払って終わりです。
しかし、マイホームだと
住むのにかかる費用(家賃)がローンの返済に充てられます。
払っていけば、ローンの残りは減っていきます。
完済すれば、その物件は自分のものになります。
この、
”自分のものになる”というのが、
マイホーム最大のメリットですね。
住宅ローン控除がうけられる
住宅ローン控除は、住宅購入する人々にとって最も大きななメリットの一つです。
住宅ローンの支払いに対する一部の金額が税金から差し引かれるため、実際の支払い負担が軽減されます。
住宅ローン控除を利用することで、
住宅ローンの返済がしやすくなったり、修繕費用の積み立てがしやすくなりますね。
社会的信用が得られる
住宅ローンを返済するためには長期間にわたる安定的な収入と計画的な予算管理が必要です。
このことは日常ではなかなか感じないかもしれませんが、
金融機関や信用調査機関によって高く評価され、社会的信用を築く基盤となります。
住宅ローンは、通常、大きな金額を借り入れる借金の一つです。
ローンを返済し、債務を適切に管理することは、個人の信用履歴を向上させます。
良好な信用履歴は、将来的な借入れや金融取引において優遇を受けるチャンスを増やすことにもなるかもしれません。
また、将来、企業を考えている場合は
ローンを返済したマイホームというのは担保価値を生み、
資金調達の役に立つこともあります。
マイホーム購入するデメリット
では、一般的なマイホームのデメリットはどういうものでしょうか。
それは修繕などの費用が全額自己負担だということです。
賃貸などに住んでいれば、
基本的に修繕はオーナーさんが負担します。
エアコンやトイレ、水回りの交換などがわかりやすいですね。
(明らかな入居者の過失は入居者負担になることがあります)
また、
固定資産税などの費用も
賃貸にはかからなかったものですね。
実際はマイホームを持っていると
住宅ローン減税が受けられるので
それと相殺ですね。
住宅ローンの返済に困る
マイホームを購入しても賃貸を借りて家賃を支払っていても
住む場所に対してお金を払っていること自体は同じです。
住宅ローンを支払えないような場面は家賃の場合も支払いが大変なのは同じです。
しかし、住宅ローンの場合は借金の返済なので、家賃が支払えないことにはないデメリットがあります。
○信用情報が悪くなる(記録が残る)
○住宅の差し押さえ
○遅延損害金などの追加の費用が発生する
○強制的な債務整理
などが考えられます。
急な転勤への対応
転勤の際、既に所有しているマイホームを売却しなければならない場合があります。
その場合は手間と時間がかかり、売却価格や市場状況によっては損失を被る可能性もあります。
また、住宅ローンの扱いは注意が必要です。
住宅ローンの残高がある場合、資産を売却しても借金が残ることがあります。
この借金の返済計画や、新しい住宅ローンの取得条件など、金融面での課題が発生する可能性があります。
転勤時にマイホームを売却する際、不動産市場の状況に大きく左右されます。
市場が不利な状況で売却を余儀なくされると、資産の価値が低下し、損失を被ることがあります。
もし、駅近のマンションなどは売却せずに賃貸にだす(貸し出す)ことができるかもしれません。
しかし、駅から遠い一戸建てだと、マンションに比べて貸し出すのは大変になることが多いです。
家族構成の変化に対応しづらい
家族構成が変化すると、住宅内でのスペースの必要性や使い方が変わることがあります。
子供が生まれた場合や両親が同居する場合、スペースが不足してしまう可能性があり、住環境が不快になることがあります。
また、家族構成が変化すると、新たな住居が必要になることがあります。
子供の成長や親の介護を考慮すると、より大きな住居やバリアフリーの住環境が求められることがあり、今持っている家に不満を持つことが増えるかもしれません。
今後、子供が産まれる”かもしれない”と思って家を購入したら、その後思うようにいかなくて、部屋が余剰になってしまった。
元々、子供を持つつもりがないつもりで1LDLを購入。その後、気が変わって、子供が産まれたら手狭になってしまった。
などのパターンがFPの実務をしているとよく目にします。
一度マイホームを購入してしまうと、家の変更は非常に難儀します。
焦って、マイホームを購入するのではなく、家族構成が固まってからマイホームを購入を購入するというステップも大切です。
マイホーム購入時で失敗しないための注意点
上記のものは、一般的なリスクで
正直、大なり小なり、認識している方がほとんどかと思います。
それでは、
多くの人が見過ごしてしまっている、
マイホームの最大のリスクとはどういったものでしょうか?
それは
”その後の環境変化に対応できない”
ということです。
マイホームを購入すると、
基本的に、その家に住み続ける必要があります。
しかし、
実際には
○仕事の変化
○健康問題
○家族関係
などで、状況が変化することが絶対にありえないという方はむしろ少数のはずです。
FPとして、実務をしていると
上記のようなことに対応するために
家を手放したいという場面に立ち会うことは多いです。
しかし、マイホームというのは
個人の好みが大なり小なり反映されていることが多く、
投資用の物件に比べて売りづらいのが実情です。
更に、夢のマイホームということで
こだわってしまったがために、
価格が高騰してしまい、
売却したいときにも
ローンの残りが売却価格よりも高くなってしまい
手出しが必要になる場面が多いです。
マイホームというのはとかく売りづらく、
環境の変化に応じて
住む場所を変えようとする際に足かせになることが多くあります。
それらを、回避するにはどうするのが良いでしょうか。
結論は以下の3点が考えられます。
①そもそも賃貸に住む(マイホームは買わない)
②売却することも想定した駅チカのマンションを購入する
③購入価格を抑える(売却時のローンの残りが相場価格になるような価格)
それぞれのロジックや根拠はまた、
別途紙面を割きますね。
要は、必要なときに、
売れれば問題ないのです。
迷っている人は専門家に相談するのも大切!
マイホームの購入は夢だけでなく
リスクもあります。
むしろ、環境の変化が生じたときは
夢以上にこのリスクが重しになります。
全く、今の生活が何も変わらない方なら良いですが
そうでない方は、
状況の変化に対応できるような
購入の仕方をするように注意してみてくださいね。
マイホームの購入というのはついつい良い面にばかり目が行ってしまうことが多いです。
もし、マイホームの購入に迷ったら、
家を買う買わないから、冷静に筋道を整理することが大切です。
相談する相手としては不動産屋さん、金融機関(銀行)などが思いつくでしょう。
冷静にマイホームを買う買わないから判断するためにFPに相談するのもおススメですね。
当ファイナンシャルプランナー事務所は東京都を中心に法人・個人関わらず、あらゆる”お金の問題”の解決を専門としております。
具体的なお悩みをお持ちの方は是非一度、お問い合わせ下さい。